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2011年5月20日 (金)

「悪魔のキューピー」死す

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殺人鬼 二警官を射殺

犯人も拳銃自殺? 昨暁呉市の大捕物帳

屠蘇の香もさめない正月四日夕刻、往来でのささいな口論からけんかとなり大西輝吉君(二五)を呉市和庄通四丁目日高(原文のまま)神社に呼び出しピストルで射殺したのをはじめ、昨年十一月の福山競馬場での殺人未遂にも関係のあった殺人鬼ともいうべき人夫職大西政寛(二七)=呉市阿賀町海岸通り=を逮捕のためついに二人の尊い警察官の生命が失われた事件が発生した。この尊い犠牲の報にいまや全呉市民は限りない感謝を捧げている(写真は殺人鬼大西政寛=●)

“逮捕すれば射殺す”平素から離さぬ拳銃

殺人鬼大西は二挺の拳銃コルト、ローレル(いずれも八連発)をたえず身から離さず、もし警官が逮捕にくれば射ち殺すと放言していたという、事件当夜もこの二挺を所持しており両警官射殺に使用したローレルは八発中七発が発射され一発だけ残っており、コルトは八発装てんしたまま●●の中にしまってあった、発射されたローレル七発は最初の三発が鞆井刑事、次の三発が数田警部補にあたったものとみられ、残りの一発が大西死因究明のカギとなるわけである
事件当時警官側も一発を発射しており、●の死因については死体解剖の結果判明するとみられている

岩城は犯人隠避罪の疑

犯人大西政寛をかくまって「犯人●●ならびに●●罪」容疑で逮捕されている無職岩城義一●●●●とし子は三年ほど前に●●を買って移って以来、近所の交際は全然なく猛犬を二匹飼っており人が近寄れなかった、犯行のあった●夜近所の家でもピストルの音、人の立ちさわぎに目を覚ましたが当夜の模様をたずねても後難をおそれてかみんな恐怖の色をあらわして語ろうとしない、なお岩城には四人の子供があり人の出入がいつもはげしかった

(●は判読不能)

大西政寛vs警官隊の銃撃戦の場面は、さまざまな文献でいろいろ脚色されて紹介されているので、ここで改めて活字にするのは控えました。

ただ、あまりクローズアップされていませんが、従来のものとはまったく別の視点からこの事件の詳細を描いた文献がありますので、ご紹介しておきます。

血染めの黙示録―もう一つの『仁義なき戦い』
血染めの黙示録―もう一つの『仁義なき戦い』

それにしても、新聞記事中に“殺人鬼”という単語が頻出するのは、なんだか異様な感じがします。

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コメント

岩城義一邸を探しに行ったことがありますが、結局どこにあるか、わかりませんでした。WEB上で、詳しく教えてください。

投稿: | 2016年12月 8日 (木) 20時21分

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